子どもの表現から

いだきしんサウンドの威力は、小学校の教員時代もたくさん経験しています。

マイストーリーにも書きましたが、いだきしんサウンドシステムから音が流れる教室では、水を打ったような静けさの中、子どもたちが集中して自分のやる事に集中していて、学級崩壊で騒然たる校内を巡回してきた校長先生が「何をやったんだ、1年生なのに全校で一番落ち着いている」と目を丸くしていたこともあります。

子どもたちは空間がきれいなら、内面豊かにそれぞれの資質を表し高めていけるとわかりました。

 

今、特別に開催されたいだきしん先生のコンサートを高麗さんが詩で表す、「高麗恵子語り」をインターネットで聴けるのは、コロナの状況下に自分を取り戻し、元気に前向きに過ごせてありがたい限りです。

ふっと、これはずっと以前から経験させて頂いていたと。。

1992年7月「8にんのてんにょ」のCD絵本が発売されてから、子どもたちにもよく聴かせていました。いだきしん先生の美しいピアノと高麗さんの美しい朗読に、子どもたちは、内面にある今まで表現できなかった事、わかってもらえなかった事などをそのまま言葉や絵で表現し、表現できると驚くほど変わって、自由に自分を表現したり能力を発揮したりするようになるのです。

ある時、「8にんのてんにょ」を聴きながら2年生の女の子のかいた文と絵を見て、子どもは普通に自然と一つにメッセージを受けているのだなと子どものことをあらためて考えました。

「まえの家のとき、きのこ公園に行ってきゅうに風がふいて、みんながいなくなり、木があきみたいにすごい色になり、木がきゅうにかおになってじめんがみどりのくさ、そのとききゅうにおれんじのひかりがきて、もう春になって、2りぐらいにいったら風はふいていないよ。っていったからびっくりしました。」